2024年8月に行われた「トラベルボイスLIVE」では、訪日外国人旅行者が選ぶ新しい観光ルートの傾向が紹介されました。
ナビタイムジャパンのビッグデータと観光庁の調査をもとに、訪日客の行動に影響を与える交通網の変化や観光ルートの多様化が明らかになりました。
特に、北陸新幹線の延伸による「新ゴールデンルート」の登場や、地方空港を活用したワンウェイ旅行が新たなトレンドとして注目されています。
訪日外国人旅行者のルート選択に影響を与える要因
訪日外国人旅行者の観光ルートは、日本国内旅行者と大きく異なる傾向があります。
従来の「ゴールデンルート」も多様化が進み、交通網の変化や観光地のプロモーションが、訪日客の行動に大きな影響を与えています。
(「ゴールデンルート」とは、東京から大阪や京都といった代表的な観光地を巡ることができる王道の観光ルートのことです。)
2024年のトラベルボイスLIVEで、ナビタイムジャパンの藤澤政志氏は、効率的な移動手段の提供が観光ルートの選択において重要であると指摘しました。
北陸新幹線の延伸がもたらす「新ゴールデンルート」の多様化
2015年に北陸新幹線が金沢まで延伸され、2024年3月にはさらに敦賀まで開通しました。
これにより、東京から大阪・京都を経由する伝統的なゴールデンルートが再編され、北陸経由の「新ゴールデンルート」が新たな観光ルートとして定着しつつあります。
これにより、金沢や石川県といったエリアへの訪問者数が増加しています。
地方への誘客と広域周遊ルートの新しい傾向
訪日客の滞在日数が限られている中で、効率的に地方を周遊するルートの確立が課題となっています。
藤澤氏は、滞在初期に地方へ誘客する戦略が有効であるとし、地方空港と魅力的な宿泊地の連携が観光ルートの活性化につながると述べました。
また、レンタカーを利用したドライブ観光も人気を集めており、特に四国ではその傾向が顕著です。
個人旅行で広がる地方空港間をつなぐ効率的な観光ルート
さらに、個人旅行者の間では到着と出発の空港を変え、広域を効率よく周遊する「ワンウェイ観光」が注目されています。
例えば、北海道では函館空港到着、旭川空港出発といったパターンが増加しています。
このような柔軟なルート選択が、地方の新たな観光需要を掘り起こす鍵となっています。
まとめ
訪日外国人旅行者の行動やルート選択は、日本国内旅行者とは異なる特徴があり、交通網の変化や新しい観光地のプロモーションが大きな影響を与えています。
特に、北陸新幹線の延伸による「新ゴールデンルート」の登場や、地方空港を活用した広域周遊ルートの需要が増加しています。
民泊オーナーとして、こうした最新の観光動向を把握し、地方への誘客や効率的な移動手段の提供を視野に入れた運営戦略を立てることで、競争力を高めることができるでしょう。
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